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被曝回避側のネット情報発信者は、ほぼ壊滅状態
木下黄太氏 被曝回避、放射能防御の現状と展望

木下黄太氏


運営者 僕なんかは、「放射能は危険だ」と思っているのであれば、小さことにこだわって攻撃せずに、大同団結すればいいのになと思いますけどね。

木下  そうなんだけど、当事者としての感覚で言うと、もうちょっと無理だと思いますね。例えばO先生に、僕は2回は会っていますよ。電話でもお話ししています。
でも、まったく読みもせずに、こんなに攻撃するのであれば、こちらとしては一歩下がらざるを得ないと思います。
僕のほうも、しなきゃいけないことがたくさんあるわけですから、こちらは特に連絡を取らなくなっているだけなんです。O医師という存在は、僕にとっては取材の優先順位がすでに相当に低いのですよ。
被曝に関して、現実の診察を介して医師として、彼に伺う内容は殆どないことが大きいですから。
彼が一般人ならばともかく、医師ですよね、その時に、医師として避難者を診察して公に伝えるべき内容があるならば彼と話しますが、殆どありません。
だから、僕にとっては時間を取って、話す価値がない。
そうすると彼は、ますます、僕に対するネットでの攻撃をエスカレートしています。
特に今回はひどかったですね。変な嫉妬心みたいなものだとは思いますが。

運営者 ちょっとおかしいですな。

木下  僕は社会部記者として、これまでいろいろな取材経験がありますから、様々な、ある意味では「狂人」とも言うべきような相手さえも対応してきています。「相手が多少変な人だからといって、拒絶しない」という態度を身につけています。
一般の人より、おそらく普通の記者や編集者よりもはるかに許容度が高いです。

運営者 変な人をいろいろ紹介していただきましたね(笑)。

木下  どんなにひどい応対をされたとしても、ギリギリのところで繋がり続けている人というのもいるんです。
だけど、こちらから何もしていないにもかかわらず、攻撃をどんどんエスカレートさせてくるということであれば、どうにもならなくなります。
しかも、そこまで我慢しても、得られる情報価値がない人に、こちらが我慢する必要はありません。
さらに、放射能防御のために力を尽くして亡くなった人について、揶揄するというのは許せないことだと思います。
個人の事を気に入らないのは自由ですが、亡くなった人について死人にむち打つようなことをするという人は、僕は嫌いです。
そういう人とは関わることができないというのが、僕のスタンスです。
O医師は、そういう人間だと僕は解しています。
妄想を言い張るTは論評にも値しません。

運営者 いいんですよ。一人一人の人間は自分の権利を持っていて、その権利が侵害されないようにすることによって世の中が成り立つようにできているわけですから。だから木下さんがそういう人と距離を取るというのは自由なわけです。
それで他人が木下さんの権利を侵害するのであれば、それについては回復を図ることができるというのが、木下さんに認められている権利です。

木下  現状としては、放射能について情報発信している一部の発信者の態度というのは、理解しがたいものになりつつあります。
老人性痴呆症か何かですかという感じです。多分僕のブログを熱心に読まれていたのでしょう。それで僕の書いたことと、他人が投稿したコメントと識別がつかなくなってるんじゃないですかね。
そういう誤読的な妄想がどんどん肥大化しているのではないでしょうか。

運営者 ネットでは、そういう異様な言説があふれているわけですが、世の中で最低限の常識を持っている人たちは、「ネットには変な人がいるんだな」ぐらいに思っていて相手してませんよ。
問題は、それが「やっぱり放射能って本当は危なくないんだろう」といったガス抜きとして作用しているということです。

木下  そうです。推進派や「放射能による健康被害は出ない」と主張している連中に利用されているだけです。実際にそういう中傷まとめができていましたから。ツイッターの。殆どO医師発言でしたが。

運営者 バカなんじゃん!

木下  この騒ぎで僕のメルマガの読者が3人だけやめました。やめた人は、少なかったのですが、やめてしまう人は、それはそれでいいと思ってるんです。
「そのほうが後々、まともなメルマガの読者が増えることにつながるんじゃないのかな」って、僕は配信元である放射能防御計画の人に言いましたけどね。
バランス感覚のある人であれば、「木下が発信してる情報にはある程度価値がある」とか、「参考になる」とか、「そういう発信者は好ましい」といった判断をして、メルマガを読んだりブログを読んだりしてるはずなんです。そういうきちんとした人を大切にしたいです。
だけど、この問題について積極的に情報発信をしてきたO医師やTがこういう愚かなことをしているのを見ると、この問題もそろそろ最終局面に来ているんだなという思いを強くします。

運営者 どうなりますか?

木下  結局、被爆回避を、実際に自分がやっていない人たち(避難をしたのか、しないかだけではありません)にとっては、この被曝問題は関係のない話になってしまうと思います。だからこういう発信者である彼らは、いずれは放射能回避側からいなくなってしまうと思いますよ。
たぶん違う目的で参加しているのですから。

運営者 それって、今まで去っていった人たちとおんなじですよ。

木下  そうです。
だって、被爆を自分の問題だと捉えて患者を見ている医者なら、絶対に書かないようなことを、平気で書いているわけですから。ばかばかしい話ですよ。
せっかく被曝に懸念を持っている医師なら、まずは地元で、避難者にきちんとした対応をしていただいたほうが、わけのわからない攻撃を僕にしかけるよりも、よほど意味があると思うんですけどね。しかし、そういうことに関して、避難者から彼に関してよい話は聞こえてこないです。

運営者 そうすると、被爆回避側でネットで情報発信してる、まともな人というのは・・・

木下  3年半たったいま、名前も明確にしてきちんとやっている発信者は、殆どがいなくなってしまったということです。
 OurPlanetTVの白石氏や、名前は明示していないですが、はなゆー氏ぐらいですかね。彼らがは、いい情報、悪い情報含めてメディア的な立ち位置で伝えてくれているということです。
そういう人たちは発信する情報の質を維持できていますが、それ以外の被曝回避側のネット情報発信者は、実質的な中身は、ほぼ壊滅してしまったと見ていいと思います。

運営者 そこ重要!

木下  あと僕がネットでチェックしているのは、東工大の牧野先生といった理科系研究者の一部とか、原発の経済的な問題について研究している立命館大学の大島先生とか、そういう人たちの認識は確認しています。
それ以外は、もうないですよ。後は、この手の類のシンポジウムを見ていると、上智大学の島薗先生とか呼ばれてるんですよね。

運営者 島薗進先生は元は東大の宗教学者じゃないですか。

木下  なぜそういう人しか呼ばれなくなっているかというと、被爆回避側の人材がいなくなってるからなんです。
学者として人格がまともで、元来きちんとした研究業績があり、踏み込んで関わっている人文&社会科学系の学者がほぼ皆無だからです。島園先生は優秀でまともな学者ですから。

運営者 そうすると、我々は非常に追い詰められてるように思うかもしれませんが、でもね木下さん、推進側にしても何も決め手はないと思うんですよ。







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