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人間が変われば、カイシャも変わる  はち

はち
2000.1.25


 私は、これまで『組織における「コスト感覚」、「コミュニケーション能力」2つの欠如の問題』について述べさせていただきました。これらの問題について、社員が、業務を遂行するにあたって「コスト感覚」、「コミュニケーション能力」について、共に、「価値感を認識していない」、「知らない」のではないかと結びました。そして教育の必要性をあげたのです。

 といってみたものの、自分のカイシャのここ4~5年の動きをほとんど知らないものですから、早速、社内教育のメニューを調べてみました。すると驚く程素晴らしく充実した教育システムが確立されているのです(社内教育担当の部署は別会社となり、人材教育全般をみるカイシャとして大々的に教育プログラム、メニュー、教室等、ハード、ソフト共に受講者の満足度の充足をはかっていました)。

 最新のテクノロジー技術習得、業界の最新動向、特に全社的にビジネスに力をいれているインターネット関連についてはきめ細かく(技術、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティ、コンテンツ、市場動向、ISO認定、等)用意されているようです。一方、社員として要求されるビジネスマインド教育、基本動作、各職級対応の能力開発、グロ―バリゼーションのための語学、交渉術等のコミュニケーション能力開発なども充実しています。人材教育システムの不備のせいにしてはいけないのことがわかったのです。

 人間は、問題があると自分を反省するより周りのせいにしてしまうことがよくあります。自分で欠点や足りないところを知っていて意識していてもなかなか直せません。まして、それが欠点であると自覚していなければどうにもできません。

 改善できるのは、自ら素直に、問題に直面することから始まります。まず「まずいことになった!さぁ、どうしよう?」と「自分自身の問題」であることを自ら「認識」するのです。そして「何が起こっているのか? 何をしようか?」と素直な視線で「現状把握」し、柔軟な思考で「現状分析」と「今後の対策」を順次行っていくのです。このプロセスをとることが「変わる」ということです。この「変わる」経験の中からビジネスにおける新しい価値観や、メソッドを連鎖的に修得して更に「変わって」いくわけです。

 では、「コスト感覚」、「コミュニケーション能力」の欠如ではいったい何が問題なのでしょうか。
 まず、問題としての「認識」が無いこと。
次に問題と認識していたとしてもそれは、自分ではない誰か他の人が考えればいい、という「責任感の欠如(責任転嫁)、という甘え」の2つでしょう。

 ビジネスマンとしての誇りをもって大人になってはいかがでしょうか。カイシャの中での視野の狭い、目先の「ビジネスマンごっこ」、「昇進ごっこ」、「勢力争いごっこ」は、そろそろやめにして、個として自立したビジネスマンになり広いビジネスの世界を相手にしませんか。

 インターネットなどテクノロジーの急速な進歩のおかげで、物理的な意味で地球は「速く、狭く」、なりました。一方、ビジネスの世界は、規制緩和等で業態の壁もなくなりいろいろなプレーヤーが参入し、無限に広がっています。ビジネスマンとして、自立することは、並大抵の努力では達成できないでしょう。今までおんぶにだっこ、温室の中でぬくぬく威張って採算がどうあれ商売していたわけですから相当苦労が伴います。

 でも、自立する、世界を相手にビジネスする(利潤を追求する、競争する)ということを達成できた時には、大きな自信となると共に、大きな充実感を得ることができます。「生きている実感」や「働く喜び」が実感できます。
 自分で、判断し、責任を持って行動する。自分の頭脳、五感、勘、手足、経験、人脈など「自分という物」全てをフルに活用すればこんなに楽しいことはないでしょう。カイシャ人間冥利につきるというものです。カイシャ人間というよりは、カイシャの人材(財)として有効に利潤をあげていく「生きた資産となる」チャンスです。

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