マインドコントロールを解いて
ミクロの議論に目を向けよ
インタビュアー 飯坂彰啓
運営者 それと同じことを、厚生労働省は全国民に求めていると考えればいいんじゃないですかね。
飯坂 マインドコントロールが解けた人からは、財産を返せと要求されますよね。
運営者 それでヤマギシズムは、裁判に負けてますよ。
飯坂 そうすると、行政訴訟の対象ですかね。損得勘定という概念を認めるということは、受益者に対して損を与えているという因子があるということですよね。犯意が認められるじゃないですか。
運営者 だからこそ、厚生労働省は「損得勘定は認めない」と言ってるわけですね。
だいたいあいつらは、「挙証責任は国民の側にある」と言い出しかねないと思いますよ。
飯坂 立証できないことはないと思いますよ。
運営者 もう僕は、メディアの側から、こういうことを叩こうとするのは、ばかばかしく、やってられませんよ。
飯坂 なぜばかばかしいかというと、国民の側が、本当は厚生労働省の考え方を認めている態度をとってるからでしょう。「損得勘定は認めない」なんて、アメリカだったら大騒ぎになってると思いますよ。
運営者 考えてみると、日本国憲法には、わが国は資本主義を選択しているとは書いていないんですよね。商法には株式会社の規定はあるけれど、株式会社が唯一の企業組織であるとしているわけでもない。
だから株式国有化というのも、不可能ではないわけでしょう。現実的に、もはやこれまでということで、都銀を国有化しようというアイデアも検討されてるみたいですからね。
なんか凄いなぁ。7,8年前までは、日本ってもうちょっとちゃんとしてたんですけどね。
飯坂 やっぱりクラッシュかね。
運営者 だって、片桐機長みたいなのが日本を操縦してたら、まともに着陸できる方がおかしいと思いませんか。逆噴射しまくりですよ。
だからクラッシュして終わり。これがホントのオチです。
飯坂 株価は低いし、長期金利はいつ上昇するかわからないし。
運営者 われわれが助かる手段は、ミクロ的なものに目を向ける以外にはないと思うんですけどね。どうしてそういう話が出ないのかな。
飯坂 そうすると、みんなが平等じゃなくなるからでしょうね。
運営者 そう、戦略的意思決定をするとか、能力評価をするとか、所得格差ができるというのは、とことん受け入れられないんですよ。
それで、そういう人たちはマクロの議論が大好きなんです。マクロは全体だから。そしてマクロ政策で動かす金は、だれに所有権がある金でもないから。天皇の金だから。だからなぜか、自分たちが自由に使ってもいいという理屈なんですよ。
僕にしてみるとですね、どうしようもない組織を抜けてホッとしていたら、もっとどうしようもない組織にからめとられてしまっていたという感じですよ、まったくねえ。
(この項終わり)