■11月28日ひとこと わたしの友人の堺井裕貴氏が、衆院選で選挙違反で逮捕されて、25日に執行猶予付きの判決が出たんですけどね、陣営側に話を聞いてみると、冤罪なんですけど。
「陣営の総括責任者だった被告(34)に、票の取りまとめなどの報酬として現金20万円を渡した」と報道されていますが、国政選挙の候補者の票のとりまとめというのは、候補者側が系列議員に数百万円単位の金を渡して頼むもので、今でも横行してますよ。そういうのを逮捕しろと。20万じゃどうにもならないっての。
この20万は選挙直前1カ月半分の給与として支払ったものなのですが、府警はそれを無理矢理「票の取りまとめ」費用とみなして逮捕してしまったらしい (このケース激増中)。府警も捜査2課の予算人員を減らされないためにはノルマがありますから、大規模な捜査体制を敷いた以上、誰かでっち上げるしかなかったようなんです。無所属落選議員というのは、いいカモです。それが冤罪を生み出す役所のシステムです。志布志事件の発生要因もその辺にあったのではないでしょうか。
しかし、本人は戦わないことを選択したみたいなんですね。それであっさり有罪判決、公民権5年間停止と。これって、いったい警察以外の誰にとって意味のあることなんでしょうかね?
■11月25日ひとこと 「坂の上の雲」、なんかNHKは鬼のように番宣やってますね。番宣をつなげてみたら、本編の中身を全部放送し終わっているのではないでしょうか?
わたしは松山の出身ですが、田舎はどこでもそうですが、異才は田舎から出て開花するもので、田舎はいつまでたっても田舎のままなんですよね。わたしは物事の悪い面ばかり見てしまう人間なので、今でも松山の人間は好きになれません。ただ、そういう処からでも時にはすばらしい人間が出てくるもんです。秋山の親戚で、日米非戦を唱えた海軍軍人水野広徳とかねえ。
わたしが「坂の上の雲」を初めて知ったのは、新刊として出版されていた1971年頃、松山市内の中心の書店にある明屋書店本店の店頭のポップで、「松山を舞台にした小説」と書いてあるのを見たときでした。わたしが出た高校は、秋山好古が校長をした学校だったので、学校の図書館にはあったのですが、あまり読んでいた人はいなかったような。私はむしろ「不毛地帯」「華麗なる一族」とか、山崎豊子の小説を喜んで読んでいた。実際に「坂の上の雲」を読んだのは社会人になってからでした。いちおうプレジデントなので読んでおかないと・・・。でもわたしが司馬特集で担当したのは『世に棲む日々』でしたが。
これ、松山市の郊外にある真之の銅像です。
すぐそばに好古の銅像もある。この像は、兄弟を顕彰するために建てられたのですが、金属供出で一度消えました。戦後再建されたものの松山ですら左の勢力の強かった時代、軍人の銅像なんか置くところがなくて石手寺という寺のだれも見ないような境内の端に置かれていたそうです。
この石手寺は数少ない観光名所なので、行ってみたらわかるとは思いますが、住職が変わり者で、世界中から変なものをたくさん集めて有り余る土地の中で展示しています(本人には主義主張があるのだと思いますが)。当時の秋山兄弟はその一角にしかいられなかったということです。やがてその寺も追い出されて行き場を失い、地元の電鉄会社の海岸端の土地に落ちついたのが「坂の上の雲」をサンケイ紙上に連載していた頃です。その後も顧みられず、有志が細々と管理してきたのですが、ほとんど誰にも知られていませんでした。それがなんと21世紀に入ってから脚光を浴びています。
人間なんて、勝手なもんだと思います。あの三笠ですら廃棄されようとしていたところを、敵将であるニミッツ提督に救われて保存が決まったくらいですから。
なんかブームはいいんだけど、そこからどのくらい実のあるところが得られるんでしょうかね。すみません、ぼやきで。
■11月24日ひとこと 日高敏隆さん亡くなりましたね。大学1年の冬に彼が翻訳した『生物=生存機械論』(改題して『利己的な遺伝子』)を読んで、ものすごい衝撃を受けたもんです。人間社会を読み解くカギが、ここにあると思いましたね。その5年後、利己的遺伝子論は大ブームに。世の中に誤解だけを残して終わってしまったようにも思えますが。大学4年の時に講演を聴きに行ったなあ。ローレンツの家に遊びに行った話をしてたっけ。なんか、物故者の話ばかりですが。
■11月23日ひとこと 『MOLIBITO(守人) 3』(角川グループパブリッシング )出ました。「指揮官の人間力」というコーナーで、陸上自衛隊の補給統制本部長・陸将を取材しています。
■11月22日ひとこと やたらFacebookに参加している人が増えてきましたね。でも私はもうこれ以上はSNSは・・・
■11月20日ひとこと さいきん、ペットボトル入りの輸入ワインを飲んで「これ、有りなんじゃね」と思った者ですが、ボジョレ・ヌーボーのペットボトル入りが安けりゃのみたいものです。しかし、今年はどこのスーパーでもボジョレーやってますね。すごいな。
■11月19日ひとこと 結局、民主党は「何かやっている」というポーズのために、構想日本の事業仕分けを利用したということなんでしょうね。自民がやっていなかったことなので、表層しか取り上げようとしないテレビ報道しか見ていない庶民向けにはいいアピールになったし。各議員にしてみれば、顔が売れて満足だろうし。でも取り上げる項目は主計官と各省で決めているわけだから、霞ヶ関にとってはたいして痛くないし。
単にポーズを取るだけだから、小沢にしてみれば新人議員を貼り付けておく意味がないから撤収させたわけで。
2002年くらいだったかなあ、構想日本が初めて都道府県会館でやった事業仕分けを見に行ったことを思い出しました。
■11月17日ひとこと 時価総額1兆円の日立製作所が公募増資などで最大4000億円の資金調達を実施! ふざけてる、株持ってるんですけど・・・・・・
■11月13日ひとこと もうこの際、オバマに日本の首相も兼任してもらった方が、鳩山や岡田にやらせるよりよほど日本の国益のためになると思うんですけど・・・
■11月12日ひとこと 市橋容疑者の東京移送の映像やら、号外が出た映像を見ていて思ったのですが・・・
浅野 健一著『犯罪報道の犯罪』(新風舎文庫)という本があります。著者からいただいてこの本を読んだのですが、われわれは事件があったら犯人を実名で報道するのが当然と思い込んでいますが、北欧ではそうではないらしいんです。80年代から匿名報道になっていて、それでも犯罪が増えもしなければ、新聞の部数も落ちなかったそうです。とすると、日本のメディアがやっているあの大騒ぎは何なのか?・・・と。
要は、社会的制裁なんですね。だけど、制裁を加える権利を持っているのは裁判権のある国だけで、民間にはなんの制裁の正統性もないわけです。つまり、「犯罪者なんだから晒し者にしてもいいだろう」というのは勝手な思い込みでしかない。報道に犯罪抑止力があるという根拠は、北欧の事例で否定されちゃってるんです。
冤罪の場合、報道被害によって犯人にまちがわれた人のダメージは破壊的なものになります。しかし誰も補償してくれません。また、一般的な取り調べ手法として、警察は「報道されてるから家族は大変な目にあっているぞ」と脅し文句に使ったりしますから、冤罪を増やす温床にすらなっています。
社会部記者の仕事の多くは、雁首取りなど容疑者のプライバシーを暴くことに向けられています。それらの情報は受け手によって凄まじい勢いで消費され、しばらくすると顧みられることもありません。おそらく今回の事件も同様でしょう。
これって、ぜんぜん進歩のない話かもしれませんね。
■11月11日ひとこと ついに森繁先生が逝きましたか。映画の「夫婦善哉」の、大阪のダメ若旦那の演技は絶品でした。
■11月9日ひとこと デヴはハンディキャッパーなので、新型インフルエンザの予防注射をしてもらいました。
■11月7日ひとこと 官僚とずぶずぶじゃないはずの民主党には官僚との闘いが期待されていて、それが前回選挙の民主党大勝の唯一の理由だと思うのですが、政権交代1カ月半で、すでに官僚側の勝利がほぼ明らかになっていると思います。
一方、なぜか民主党が景気対策が目的のはずの臨時国会に持ち出してくるのが、在日外国人に地方参政権を与える法案。こんなもの誰の得にもならないので、党議拘束をかけなければ衆院すら通らないかもしれません。
わたしがおもしろいなと思うのは、そういう左寄り、もしくは反体制的なイデオロギーの残滓が、いまだに亡霊としてこの国を徘徊しているということです。これらイデオロギーは、そもそも共産勢力のプロパガンダでしかなかったですが、それが一人歩きして南京大虐殺やら従軍慰安婦やら、さまざまな妄想をあたかも実体化しています。日本ではあらゆる組織が長持ちしますから、左翼勢力が命脈を保ってなぜか現政権にひろく浸食しています。
それどころか、中高年層の意識の中に、根深く入り込んでいると思います。それはまあ多分、ここ10年くらいの若者層が「環境は大切」と思い込んでいるのと同じように、「平和は命より大切」と根拠なく信じている程度のあさはかな思い込みでしかないのですが、思い込みというのは人を実際に動かす動機になります。
ベルリンの壁崩壊から20年、思想闘争を始めたご本尊は、既に消滅してしまっている部分も多いと思うのですが、21世紀のわれわれがそうした悪意のあるプロパガンダの亡霊に振り回され、貴重な時間を無駄にしなければならないというのは、マルクス、エンゲルスもびっくりでしょうね。
■11月6日ひとこと 松井秀喜選手、ワールドシリーズMVPおめでとう!
すばらしいことです。最初の年にワールドシリーズに行ったので、「すごいな」と思っていたら負けちゃって、その後井口や松坂があっさりワールドシリーズでチャンピオンに。どーよと思っていたのですが、MVPはすごい!
■11月5日ひとこと 巨人クロード・レビ=ストロースついに死去! 100歳。『野生の思考』なんか読みました。偉人だ!
柴山さん、鳩ポッポの資金問題にいいツッコミしてましたね。
斎藤健もいよいよ国会デビューか。新政権の目玉の行政刷新会議ももう終わったしなあ・・・。
■11月4日ひとこと きのう恵比寿ガーデンプレイスに行ったら、シャンデリアの「点灯式」とかやってるわけですよ。「あー、またあの季節が来たんだなあ」と、うんざり!