不良品を売りつけて億単位のボーナスとはけしからん
運営者 サブプライム問題について一番最初にわたしの記憶に残っているのは、07年の7月に透水会があって、飯坂さんと一緒に抜け出して近所のワインバーで飲んだんですよ。覚えてますか。その時飯坂さんに「サブプライムローンって何?」という質問をした記憶があるんです。
その時飯坂さんがなんて答えたかというと、「これは相当長い話になるよ」と。
08年の3月にベア・スターンズがつぶれて、9月にリーマンがつぶれ、株価が7000円台に落ちました。その後各メーカーは大減産、設備投資停止という急ブレーキがかかりました。すべてが逆回転を始めたのが去年の秋です。
今になって、世間一般の認識として、「サブプライムというのはとっても悪なのではないか。これをつくったのは一体誰なのか?」というのが一般的になった。
リーマンやゴールドマンサックスで、わけのわからない金融知識を持った人間がやったら高い給料をもらっていて、AIGに公的資金導入前に幹部がやり逃げで高額ボーナスを支給されていたことにオバマ大統領がストップをかけるに及んで、「これはとんでもないことが起こっていたのではないだろうか、今まで金融の世界がやってきたことって一体何なんだろうな?」とみんな思っているわけです。
そこで09年4月23日経の経済教室に書かれていた記事が、なかなか面白かったんです。
再考金融危機の真因(下)売り手責任の甘さが問題
値付け妥当性判断を 「経済物理学」の視点、重要
ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー 高安秀樹氏
この論文では、わたしの理解では、「食品の世界や建築の分野では製造物責任というものがあるだろう。食中毒を起こすような食べ物や、滅茶苦茶な建物を作ったら、作り手は責任を取らされてひどい目に合わされるのに、何で金融商品はそうじゃないんだろう?」という、とっても素朴なことが指摘されていると思います。「不良品を売りつけて億単位のボーナスをもらっているのではけしからんじゃないか」という感想を持っている人も多いでしょう。これって、どうなんでしょうかね?
飯坂 金融商品について、製造物責任で論じるのはちょっと違うと思うんです。それは後で触れるとして、まずこの論文について検討してみましょう。
高安さんというのは、フラクタル理論を広めた紹介者として、日本では第一人者と言える人です。
フラクタル理論というは、数学者のマンデルブロという人が提唱した概念でして、「1/f揺らぎ」というのをどこかで耳にしたことがあると思いますが・・・
運営者 扇風機についてたやつですよ(笑)。