わたしは「世界遺産なんぞクソ食らえ」と思っている人間ですが、もしこの制度に多少なりとも意味があるとすれば、日本の観光地みたいに手厚く保護されている文化財ではなく、破壊の脅威にさらされている人類共通の価値を救うことにあるでしょう。
国連加盟国であるにもかかわらず、ISIL並みにこうした貴重な文化遺産を積極的に破壊している野蛮な国があるのは残念ですが、そうした国の文化財をユネスコ世界文化遺産に推薦して救うというのはどうでしょうか。
すなわち「大日本帝国がアジア各地に建設した近代化遺産」です。
ヨーロッパ諸国も植民地にシンボル的に大学を作っていますが、初等教育は放置していました。これに対して大日本帝国は初等教育まで含めて、各国の民生・産業・社会制度すべてを文明化し、かつ高度化しようとしたというのが特徴です。
帝国主義の時代において、植民地からの収奪を図らず(朝鮮半島経営は最後まで赤字)、このような理念をもって現地政策を行った国は皆無であり、このような大日本帝国が建てた建築やインフラはまさに人類史上に画期的な、「文化遺産」の名に最もふさわしい遺物と言えるでしょう。
台湾に残るものはかなりよく保存されているので、これに中国東北部に残るものと、朝鮮半島で存続の危機にさらされているものをよく選定して、登録推薦するとよいでしょう。
ちょうどなにやら韓国が世界遺産について協議したがっているようなので、その場で提案してみてはいかがでしょうか?
写真は台湾総督府。いまの国会議事堂ができる前に、台北にはこれが建ってたんです。台北市民は大変誇りにしていたそうです。台湾総統は毎晩この塔の上に登って、民のかまどの煙が上っているかどうかを見ていたそうですよ。仁徳天皇かと。
それが日本の植民地経営です。世界文化遺産の価値が十分あります。