人民解放軍が、南シナ海での対立カードを後戻りができないほど積み上げてしまったので、この後どうなるかちょっと考えてみました。中国がどのくらいのリスクの上で、危ないゲームをやっているかってことですよ。
中共がある限り、アジアに平和など有り得ない。まったくもって中共というのは、人類全体にいささかも貢献しない悪の存在でしかないのですが(まあ今の中国にはそういう文化しかないのでしかたないのですが)、その知恵のない彼らの取り得る選択肢は、ますます限られてきています。
日本が防備を固めてしまったので、解放軍の装備ではもう沖縄に手が出せないし、したがって半島や台湾にも手が出しにくくなってしまった。
そこで南シナ海が前線になる可能性が高い。中共はここでこのたび始めた「死の舞踏」を踊り続けるしかないのですが、とろくさいことをやっていると、西側は資産凍結などの制裁措置で中共のクビを絞めにかかるでしょう。
あるいは、西側が一線を越える判断をした場合には、中国国内での暴動を扇動することもありうるでしょう。中共は「国内デモを完全にコントロールしている」という建前ですが、どこかの事故原発と同じでだだ漏れで、外部からの大衆扇動の方法は選択に困るほどたくさんあって、中共国内の安定はあまりにも脆弱です。
結局、国内不安がエスカレートするか、大規模デフォルトなどで経済が破綻して辻褄が合わせられなくなると、南シナ海で武力衝突を起こすしか手がなくなります。偶発的な武力衝突が嚆矢となる可能性もあります。戦争勃発です。
解放軍は緒戦で汚い手を使って多少優位に立つものの、まったくもって西側の敵ではありません。いまの解放軍が目指しているのは、50年前のソ連のドクトリンですからねえ。
もし解放軍が南シナ海の武力衝突で戦術核を使用した場合は、国連という戦後体制が崩壊します。その時は日本とドイツが主導して、常任理事国体制に引導を渡すくらいの覚悟はしておいて欲しい。
いずれにせよこの衝突が引き金になって、外国の軍隊が中国大陸に上陸することなしに、解放軍と中共政府は自壊するでしょう。
でもわたしは、これは好ましいことだとは思っていません。人口10億人を超える無秩序地帯が出現するからです。かなり面倒な状況です。
革命というより、ただの暴動とパニックと虐殺が起きて大勢死にます。多くの人がさまざまなレベルで中国国外に脱出するでしょう。
地方軍閥と地方政府が結託して、中国はバラバラに分裂するでしょう。草刈り場です。チベットや東トルキスタンはチャンスに乗じて独立し、ダライ・ラマはチベットに戻れるかもしれません。
各政府の国際承認をエサに、アメリカ、ロシア、在外華僑、イスラム勢力、カルト系宗教勢力などが入り乱れて政治介入し、あわよくば傀儡政権を作ろうとするでしょう。この動きの中で、日本政府はアメリカに加担するでしょう。
もしアメリカがうまく立ち回れば、アメリカ主導の傀儡連邦政府が樹立できるかもしれませんが、まあもってせいぜい1年半でしょう。各政府の対立を抑えきれずに戦端が一斉に開かれて、アメリカはこの地域から撤退することになるでしょう。
その後は、本格的な内戦に突入します。
資源輸入と交通が途絶するので、悲惨なことになるでしょう。
軍閥同士が合従連衡しつつ、本気で武力衝突を繰り返し、その過程で何度か戦術核が使用されるでしょう。
中国の伝統芸能である万人坑もたくさんできるのですが、ぜんぶ旧日本軍のせいにされるので、戦時賠償請求は激しさが増すでしょう。
結局この巨大な混沌地帯は、人口を何億人か減らしつつ、長期間にわたる内戦状態に置かれるでしょう。まあ周辺諸国としては、下手にまとまられて大きな勢力になるとすぐに攻めてこられるので、火の粉を振り払いつつ、適当に対立を煽って飼い殺しにすることになるんでしょうね。10〜20年くらいかなあ。
最初の数年で、蜘蛛の子を散らすように世界中に中国人が離散し、世界を悩ませ続ける大問題になるでしょう。
この地域に明るい未来はないと思いますよ。中国人には同情しますが、文化がない連中が増え過ぎちゃったんだから、仕方がないことだと思いますね。
中共の崩壊は、世界に大きな影響を及ぼします。開戦前に中国関連の資産価値は暴落するし(でなきゃ、外国にケンカ売る理由がない)、それは日本の国内市場にも波及する。実質経済も縮小して、多くの会社が潰れるでしょう。
自衛隊の艦船や航空機は当然攻撃対象になります。国内米軍基地へのミサイル飽和攻撃くらいはあるかもしれません。島嶼部や都市への直接武力攻撃による人的被害も出る可能性があります。
また特に日本では、サイバー攻撃、インフラ爆破、細菌拡散、飲料水汚染など多くの都市テロや中国工作員による武力行使、犯罪行為が起きて多数の死人が出るでしょう。中共は、そういう汚い工作だけは優秀ですからね。
第二次大戦によって出来上がった国際秩序はこれにて幕引きです。
世界は、中国を外した新しい秩序の枠組の構築に取り組むことになるでしょう。
20年前、ストックホルムでディスコに行ったんですよ。
スエーデンのディスコは25歳以上という年齢制限があるのですが、そこに潜り込んでいた22歳のあんちゃんに、「日本から来たのなら、中国のことをどう思ってんだ」と訊かれて答えに詰まったんです。
なぜなら当時のわたしは中国は文明国だと思っていたから。
そのあんちゃんが言うには、「中国はこれからますます膨張する。軍事的にも経済的にも、環境にも悪影響がある。彼らは世界にとって大きな問題だ、お前は隣に住んでるくせに、答えがないのか」と言われて、返す言葉がなかった。
それからずっと、いろいろ考えていますが、たぶん上に書いたことから、今後わたしの中国認識に大きな変化はないと思いますよ。