■2月26日ひとこと 月曜に放送された『総理の密使 〜核密約42年目の真実』(TBS系)。当サイトに寄稿されている池原さんが、アメリカ取材を手伝われています。
番組冒頭は土曜会という学生の勉強会に佐藤首相の密使となる若泉氏が講師として来るところから始まりますが、わたしはあの会の末席を汚しておりました。若泉家の書生だった谷内さんにも、土曜会でお目にかかりました。当時は条約局長じゃなかったかな。
この会については、昨年『ETV特集』〈シリーズ安保とその時代〉「第4回 愚者の楽園へ~安保に賛成した男たち」で詳しく紹介されました。見てて涙が出ましたよ。
まさに『 他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』が出版された頃、「この本を書いてくれてよかった」とすごくみんな評価していました。「一度また若泉さんにお越しいただこう」という話も出たのですが、「身体を悪くされているのでムリだろう」としみじみと話されていたと思います。
まさか今になって彼のことがドラマ化されるとは・・・と驚くと同時に、そういうのも歴史の一ページになっていくんだなと感慨深かったです。
■2月25日ひとこと 「軍事研究」の10年10月号、「IRD、イギリスのプロパガンダ機関 東陣営を揺さ振った秘密の攻撃」という論文がおもしろかったです。Information Research Department というのは1977年まで存在したイギリス政府の国家機関です。
プロパガンダには、
出所を明らかにして真実を伝える「ホワイト・プロパガンダ」
出所を明らかにせず真実を伝える「グレー・プロパガンダ」
出所を明らかにせずウソを伝える「ブラック・プロパガンダ」
があって、IRDが行ったのはグレー・プロパガンダでした。BBCや新聞などに東の内情をリークしまくって、東側の体制に打撃を与えて、亡命を促して東側の情報を得る手段としていたようです。電波は鉄のカーテンの内側に届きますから。
BBCの幹部はIRDの戦略を知っていたが、国益のために暗黙の了解で情報源のひとつとして利用していました。そして、BBCのドキュメンタリーの確立された名声はご存じの通り。
反対にソ連のスパイもIRDの上層部にいたので活動内容はソ連に筒抜けだったようですが、ウソを伝えている訳じゃないですから、どうしようもないですよね。
この作戦は、東側諸国とアフリカの植民地には効果があり、イギリスの植民地はイギリスと友好関係を築けて、フランスと違ってやばいことにはなりませんでした。一方で中東にはほとんど効かなかったらしい。
南京大虐殺や従軍慰安婦のようなブラック・プロパガンダは、どうせバレるんだから効果はないと思います。またもう一つ指摘としておもしろかったのは、こうしたプロパガンダを媒介している人も、受け手の側も、それが政府のプロパガンダであるということはまったく意識していなかったということです。
こうしたプロパガンダは国家の戦略として現在も行われていて、中国や韓国に関する日本のメデイアの情報はそうしたプロパガンダの影響を受けていると考えるべきでしょう。要するにマスコミのように影響力のある主体が国益を考えずに行う行動には、すべて問題があるということです。情報戦は平時でも行われていて、お気楽な平和主義・敗北主義では国益は損なわれる一方だと考えるべきです。映画のプロモーションや、商品広告イベントがニュース枠で堂々と報道されるこの国は、いちばんプロパガンダに騙されやすい国民だと思いますね。
■ひとこと 松木政務官辞任。いよいよ民主党は馬糞の川流れ状態で解党ですな。
■2月23日ひとこと 上野のパンダの名前はジャスミンと天安門に変更するそうです。
クライストチャーチは、着陸だけしたことあります。ホントに美しい町だったんですけどね。ウソみたいにキレイな。感嘆したのを覚えています。みんな助かるといいのですが。
■2月22日ひとこと ここのところ、日本が元気がなくなったとか、中国に抜かれてもう終わりだとか、悲観論ばかりが付和雷同的にメディアで伝えられて、みんなますます気持ちが落ち込んでいるようですが、わたしはちっともそんなこと感じないんですけど。実に不思議です。いまの日本は、トータルで見て世界トップ水準の国だし、世界中の人がそれを知っていて、みんな尊敬してますよ。日本は一目置かれていて、みんなわれわれの言うことには耳を傾けてくれます。なんでこんなに悲観的な話ばかりなのかさっぱり分からない。14年前のわたしはそう考えてましたが、今は日本の優秀さはよく分かってます。わたしのほうがおかしいのでしょうか・・・
こういう時は同じ疑問に「なぜ?」を3回くり返して、答えに詰まったらそれは思い違いだとわかります。感覚論ではなくて、みんなちょっとは掘り下げて考えてみるべきですね。「いまの日本のどこが、なぜダメなの?」と。「サムソンに比べて」とか「K-POPが」とか言うけど、サムソンは日本からデバイスを大量に買ってくれるお得意さんだし(どーせ自分らじゃ作れないんだから)、半島のジャリタレが日本に来るのは自国の音楽市場が違法ダウンロードで壊滅したから以外の理由はないじゃないですか。中国にGDP抜かれたって、国としての質の違いは覆いようもないですよ。あんな国と日本を比肩すること自体が異常です。
どうもよくわかりませんねえ。パンダ絡みの洗脳報道もいい加減にしてほしい。先月ウィーンのシェーンブルン宮殿に行ったら、併設されてる動物園にパンダがいるわけですよ。まったく・・・
■2月21日ひとこと 早く民主党がなくならないかな・・・。
■2月19日ひとこと 聞いて驚いた話。インスタントラーメンって、かなり栄養のある食品らしいんですよ。だからインスタントラーメンで食いつなぐのは正しいことらしいんです。少なくとも、身体に悪いということはないらしい。 友人の医者が、私も以前からよく知っている大手食品会社の社長から聞いた話だから。まちがいがない。
■2月17日ひとこと まあ、民主党については、悪口すら飽きちゃって、もう書くだけムダだと思って書かなくなっちゃってるんですけどね、早く消えてくれと。
えー、菅のブレーンの学者って言うのは、実は五十嵐敬喜さんしかいないんです。菅というのは最初脚光を浴びるきっかけは、バブル時代の土地問題についての政策だったんですけど、そのブレインだったのが五十嵐さんで、それ以来の腐れ縁ですが、この人、そんなに経済的知識はないと思いますよ。
わたしはご自宅まで訪ねていったことがあります。お話ししていたら、戸をがらっと開けて、「ただいまー」と女性が帰ってきたので、「奥さんですか?」と訊いたら、「妻の二葉です」と。人権派弁護士しとして有名な五十嵐二葉さんの旦那なんですけど・・・。えー、そういうブレインのみに頼っているのがこの大国を背負ってらっしゃる菅さんですよ。はあ・・・
■2月14日ひとこと 明日からこれを掲載。
地球温暖化・気候変動問題 欺瞞の本質/手塚代表取締役名誉相談役
■2月11日ひとこと 日本ではクリスマスが流行っているし、結婚式はキリスト教式でやるし、十字架のネックレスをしている女性も多い。つまりキリスト教は肯定的なイメージで受け入れられているということだと思います。だから「ヨーロッパに行った」と言うと、「いいですねえ」といわれるのかも
でも、キリスト教って、狂った宗教ですよ。「狂ってない宗教があるのか」と聞かれると困るけど、アレに比べれば神道や仏教はモダレートです。
キリスト教は、「お前らは全員悪いことをしたんだから必ず地獄に堕ちる。地獄に堕ちたくなければ神と神の代理人に従え」と強烈に信者の意識に刷り込み、精神を縛っています。これは日本人にはとうてい理解できない感覚です。教会は、洗脳をくり返すための装置です。アリ地獄みたいなもんだから、そりゃ万人に開かれているはずですよね。
以前ブログで、「キリスト教によって人は自立心を失い、文明の衰退を招いた」と書いたら、キリスト系宗教者らしき人が「そんなことはない」と反論のトラックバックをしてきたことがありましたが、今回またイタリアに行って、やっぱりそうだよなあという思いを強くしましたよ。だって原罪を自分が犯しているのなら、恐ろしいことに、最終的には自分を信頼できないですからね。
それに神を措定してしまうと、突き詰めていけば「自立」は要らなくなります。だって最終的に頼らないのであれば、神なるものが存在する理由はないわけで、どう考えても並び立たないものですよ。あいつらは「神がいるから自立できる」とか、二千年間磨き込んできたご託を並べるんだけど。
まあ西洋人のDNAには、そういう不条理な原罪意識が染みついてます。それをルネサンス以後は無理矢理乗り越えてるんですから、たいしたもんだよなあとヘンに感心します。
■2月10日ひとこと 三原淳雄さんが亡くなりました。三原さんにはとても悪いなと思っていることがあって、わたしは「プレジデント」にいたときには、彼のことをやや誤解していました。お目にかかってお話ししてみると市場に対して至極まっとうな考え方をしていて、とても熱血漢で好感の持てるいい人でした。少し熱が入りすぎてエキセントリックに思われるところがあったのが、わたしが誤解した原因だったのでしょう。しかしご本人はそんなことは気にせず、言うべきことは言うという人生を貫かれたと思います。お話しすると本当に楽しい方でした。心よりご冥福をお祈りします。
■2月8日ひとこと えー、1月にイタリアに行ったのは、実は桜内文城参議院議員と行ってたんです。セキュリティの問題があるので、人に話していませんでした。
で、やっとビデオ旅行記が解禁になりました。ビデオカメラを回しているのはわたしという説もあります・・・
桜内議員は、ホントにまじめな人で、ビデオを見ていただければおわかりだと思いますが、メチャクチャよく勉強してきていて、イタリアでの旅の間中、自分の学問的な興味をずっと追求していました。こんな人なかなかいませんよ。さすが学者です。
てゆーか、わたしも「ローマの休日」すら見たことのない人と、ローマ中を歩き回ることになるとは思いませんでした! 「真実の口」を知らない日本人は珍しいです。でも桜内議員は、国家の行く末を真摯に見詰めていて、ほんとに頭が下がりました。こんな政治家はなかなかいないと思いました。 とってもおもしろい旅でしたよ。わたしの桜内さんとは違うシニカルな旅行記も掲載します。
■2月7日ひとこと バブルに踊る中国人が春節に銀座に買い物に来る。富士山が見えるホテルに泊まりたがる。バブル時代の日本人が、パリにブランド物を買いに行ってたのとまったく相似ですねえ。せいぜいわれわれは連中からカネを巻き上げるべきです。バブルが弾けたら、かなりのクラッシュになって、全員吹っ飛びますよ。
■2月5日ひとこと 東京のスーパーでは2月3日にはとっくに、既製品の節分の豆が売り切れてしまっていて、見ていたら親子が豆難民になっていました。不況で売れ残りを警戒して、供給数を絞っているのでしょうか。こりゃ、不況は当分続きそうです。
■2月4日ひとこと 相撲で八百長が行われる構造は、角番状態の関取が、自分の地位を守るために、慣例的に行われてきたのだということがわかってきました。
塩野さんが「ローマ人の物語」の前半で共和政・帝政ローマの社会システムの長所として挙げていたのは、古代ローマには社会格差があるし奴隷制なんだけど、その格差を固定せず、下の階層の者も努力すれば上に上がっていくことができるということなんですけどね。カエサルも元老院の人数を倍に増やし、蛮族の族長を議員にしたと。これがローマが千年続いた大きな理由なんでしょうね。
一方日本的な談合は、社会階層を固定化し、限られた人間だけで利益を壟断し、新規参入者の機会を奪い、物事が前進する契機を奪うという方向性を持っています。二千年前の古代人に負けている談合容認組織日本相撲協会には、衰退の道しか残されていないでしょう。
■2月2日ひとこと 豊洲の家電のコジマでパソコン周りの小物を買ったら、レジで打った合計が134万円也となっていまして、「すみません、銀行に行かないと持ち合わせがないんですけど」と謝ったら打ち直して4,800円にしてくれました。一時はどうなることかと思った。
■2月1日ひとこと 飲み過ぎなんだよなー(サッカー観戦で飲み過ぎ)と思いつつ、またワインを一本空けてしまって、そういえば今日宅急便が来ていたなあと開けてみたら・・・。わたしの友人で鮎川さんという人がいて、日産コンツェルンを作った鮎川義介の直孫なんですけど、彼が結婚式の引き出物で出した宮崎の餅米焼酎、これは絶品だったんですよ。人間国宝に備前焼を焼いてもらって瓶にしたもので、ホントに筆舌に尽くしがたいほどすばらしいものでした(ここで書いても仕方ないので書きませんでした)。
先週会ったときにそれを伝えたら、同じものはもうないんだけど、同じ製法の「生涯不良」という焼酎を送ってくれました。さっそく開けて飲みました。熟成が足りないのでかなり出来映えが違うけど、ものは同じです。名付け親+題字は角川春樹氏で、そのまんまやんけーっと突っ込みたくなるものですが、ネットで買えるみたいですよ。ご興味のある方はお調べください。
でもあの引き出物でもらったやつ(熟成度が違うもの)は、生涯最高の酒だった。あれほどのものはもう飲めないだろうと、土曜にイタリアから密輸したバローロとブルネッロ・モンタルチーノを開けたんですけど、遠い目で語るタダの飲兵衛なのでした。