新日本人の社会観■
社会性認識
自分が属している組織の中ではなく、「社会全体の中でどう生きるか」を考えて行動する
「自分が帰属する社会からどれだけ望まれ評価されるか」、「世の中に売り上げ以外の何を残していけるか」と考える
企業のオーナーは株主であり、企業の目標は株主に配当を払い続けることにある。これは企業の「存続のための条件」だ。もし株主に配当を払えなければ、資本市場における評価が下がって株価が落ち、経営者はクビになってしまう(日本では、上場各社の株価が暴落状態にある今日でも、あまりそうしたケースは聞かないが)。
その一方、企業の「発展のための条件」として、「企業は社会に価値を提供するためにある」という視点がある。「仕事を通して世の中に何を提供できるか、後世に残るほどの価値が提供できるか」というテーマは、企業が大きく発展するための条件だ。もしそれまでになかったような高い付加価値が提供できれば、その会社は消費者に歓迎されて収益が上がり、ぐんと成長するだろう。できなければ結果はその逆になる。そこで「企業が帰属する社会から評価される商品を出せるか」という中長期的視座が重要であり、その実現のための戦略戦術の発案が経営幹部には要請される。
社員としては、自分が属している企業組織の内部に対してではなく、「顧客や社会全体に対して、どのような価値が提供できるか」を常に意識しなければならないだろう。