新日本人のネットワーク基礎能力■
1.外界志向。「価値のあるもの」を、常に好奇心をもって貪欲に吸収する
「異物との出会い」をチャンスとして捉える
新日本人は自分が所属している組織の外部に対して、常に興味関心を持っており、自分から積極的に出向いて様々な人と交わり、情報を摂取する姿勢を持っている。外に出かけて行って、自分が今まで知らなかったこと、考えなかった新しいものと触れ合った時に、それを「チャンス」として捉えられる。異物を、「これはなんだかわからないが、ひょっとすると自分にとってプラスになる可能性があるかも」という肯定的な受け取って、より深く理解しようとするオープンな姿勢を持つ。
ところが旧日本人の場合は、異物と出逢った場合に、それを自分の所属組織を貫徹している価値観の中にうまく位置づけられなければ、「異物を否定する」という対処方法しかない。したがって新奇なものに対してはまず半身に構えて、否定的に捉えるところからスタートする。
たとえ多少リスクがあったとしても、「リスクはコントロールできる」とする考え方と、「君子危うきに近寄らず」と全否定してしまう態度に近似しているような気もする。ひたすら守りに回るのではなく、身を開いて、新奇なものが自分にもたらす可能性を果敢に追求する姿勢が肝心だろう。
今日のような成熟経済では、企業がビジネスを大きく成長させるためには、外部のパートナーと組むことが不可欠の条件である。もしある企業が売上げを飛躍的に伸ばしている場合、よほどのインフラや資源を自前で持っている企業でなければ、他社とのパートナーシップがうまく働いているはずだ。だからこそ、外部との関係構築の作法が戦略的に重要なのである。