タコ足経済を打破する意識とは2
「市場主義なんて恐くてついていけない」という食わず嫌いの人も少なくありません。しかし本当にそれでよいのでしょうか。
市場を軽んじる態度は、他人を軽視する姿勢につながっていると思います。どんな相手でも必ず自分より優れた部分を持っているし、学ぶべきものがあります。みんなのよい部分を出し合っているのがマーケットであり、それを否定するのは自分自身の可能性を狭めているのです。人間、やってやれないことはないはずなのだし、各企業は変わらなければならないギリギリのところまで追い詰められているはずです。簡単に字面の印象だけで市場主義を否定するのでなく、十分考えるてみるべきでしょう。市場主義システムに対応するために、個人の意識はどのように変わるべきか細かく分けて考えてみましょう。
タコ足経済下の企業や役所の人たちの意識は、仲間主義、悪平等主義、ぶら下がり根性、実需優先・既得権保護、非論理的、偽りの優しさ、向上心の欠如などに支配されています。これを変えないと、市場主義を受け入れられません。ではどの方向に変えるべきでしょうか。
【自立性】 市場主義対応型の人材の意識の真ん中に座るのは、「自分自身のことは責任を持って自分が決める」という「自立意識」です。自分の弱さを打ち破って、何ものにも頼らず自分の価値観と情報で判断し、その責任は自分で取るのが自立した個人です。そういう人は他人の意見に動かされず主体的に行動できます。価値観を磨くために、「いま自分が知っていることよりももっと素晴らしい価値があるに違いない」という希望と「価値追求」の姿勢を持っています。そういう人は自分の弱さに立ち向かう克己心も備えているはずです。