なぜこんなにダメでも改革できないのか
勇気を持って不安サイクルを突破しなければ、没落するしかありません。
根性がないタコ一派
改革派の努力を妨害している守旧派と、手を貸さずに冷笑しながら「どうなるか見てみよう」と日和見を決め込んでいる中間派の人たちは、どんなにいいわけをしようと強がろうと、自分の陣地を明け渡すのを恐れていることはまちがいがありません。
はっきり言って臆病なのです。自分の弱さを見ないようにしているのです。彼らも目を見開いていますから、環境が大きく変化しているのを知っています。それに対処しないのは怠慢以外の何物でもありません。だけど平気でいられるのは、「改革は誰か他の人がやってくれるに違いない、自分には関係のないことだ」と思っているからでしょう。当事者意識がないのです。それから、「明日の自分は今日の自分よりもよくありたい」という向上心があれば、「いまの自分にないものを求めよう」として、人は積極的に改革に近づいていくはずなのですが、向上心のない人はそういう行動もとらないわけです。むしろ「みんなが正しいと言ってることが正しいんだ、少数派の意見はまちがっている」と考えて、ひたすら流行を追っているから改革者の意見に耳を傾けないわけです。
これらを総合すると、「要するに根性がない」と言い切ってしまいたくなるのはわたしだけでしょうか。
だけど、今のままでずるずると進んでいけば、この先なんとかなるのでしょうか。われわれが乗っかっている土台自体が変化しているのですから、その変化に追いつかなければビジネスに負けてしまいます。だからタコツボに閉じこもっているままでは、ライバル企業や新しく参入してくる企業に勝てっこないのです。ビジネスでは常に新しい価値をつくり続ける必要があるわけです。新しい価値をつくれない企業や社会は、負ける以外にはないのです。
守旧派と中間派のような意識では、到底現在の混迷を抜け出せないのではないでしょうか。会社も儲からないし、ますます不安サイクルに深くはまってしまうでしょう。出口を探すのは自分自身でしかないのに、出口を探す努力を放棄しているのですから。