他者との交流を活発化する
3番目に、ベルリンの壁が崩壊して、全世界をひとつのマーケットとして全員参加の国際競争をやっている今日では、ビジネスマンは大いに他者との交流を活発にするべきです。
自分と文化的基盤が異なった人たちと接するときには、言葉よりも意識上のコミュニケーション能力が重要です。具体的にはお互いの利益を考えながら行動する姿勢も大切ですし、「文化や利害がおのおの違う人たちをネットワークすることに、利益源泉の一つがある」という認識も必要でしょう。またここから世界に開かれたマーケットの必要性も理解できるのではないでしょうか。
しかし残念ながら旧日本人は、「閉ざされた自分たちの共同体の中に住んでいればなんの不自由もない」という社会構造をつくり、それに馴れ親しんできました。そして赤の他人に出会ったら仲間に引き入れて、どんどん自分たちの共同体を拡大していくような人との接し方しか知らない人種なのです。それでは自分と異なる文化ややり方を持つ人に接することによって得られるはずのチャンスをみすみす逃してしまいます。だから旧日本人のこうした対人行動も、ビジネス社会で生き残るためには絶対に克服しなければならないことなのです。