どうすれば新日本人になれるのか
旧日本人の意識を変えるための7つのステップ
「周囲の旧日本人を手っ取り早く新日本人に変えてしまう方法はないだろうか」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。でも人の意識を変えるのはたいへんなことで、飲んですぐ効くという特効薬は残念ながらありません。表計算ソフトの使い方をおぼえるようなわけにはいかないのです。
必要なものは、本人の気づきなのです。本人が「あっ、そうか。オレはまちがっていたな」と気がつかなければ、行動は改まりません。自分で気がついて、古い殻を脱ぎ捨てて自分自身を変えていくというステップが必要です。ですから周囲にできることは、精神的脱皮のための環境をととのえて、新日本人的な考え方を習得できるような行動をするように誘導して、旧日本人たちの気づきをうながすことです。
では、どのように行動させれば旧日本人が目覚めることができるのでしょうか。新日本人が備えていて、旧日本人に欠けている能力の中で、トレーニングしやすいのは、ネットワーク能力とビジネス・マインドです。これがないとビジネスで成功できません。それらを中心にして、7つの方法を述べましょう。
【Win-Winパートナーシップをつくること】
Win-Winパートナーシップというのは、マイクロソフトとインテルの関係を呼んだことから始まった言葉で、協力しあって仕事をすることでライバル企業に打ち勝つパートナーシップのことです。たしかに彼らはバカ儲けしたわけで、お互いが足りない部分を補い合うことによって、ライバル会社が及びもつかないような競争力を得られるのです。
自由市場とネットワークがあるのなら、良いパートナーを見つけるチャンスは常にあります。でも「支配=従属」関係しか知らない旧日本人は、対等な関係を他人と結ぶことができませんよね。そうすると良いパートナーはライバル企業と組んでしまって、こちらが不利になってしまいます。それはなんとしてでも避けたいですよね。
新日本人的に考え方を変えないと、自分と相手との違いをきちんと評価した上で相手と信頼関係を築き、利害調整をしてさその関係をうまく続けられません。サプライヤーとの関係でも、ビッグビジネスとの提携でも、その基本は個人と個人との関係をどう結ぶかにあります。ポイントは相手との関係性を、「支配=従属」関係にして安心するのではなく、「お互いが対等な利益機会を持つパートナーなのだ」と、認識を転換していくことなのです。