【パソコンによる情報発信でネットワーク能力向上】
メーリングリストやインターネット上の掲示板を利用されている方はおわかりだと思いますが、文字だけで相手に自分の意志を伝えるのはなかなかむつかしいですよね。だけど、やっていくうちに馴れていくものです。社内メールをうまく使えば、メールだけで相手を説得して味方になってもらうなんてこともできるようになります。また、インターネット上のネットワーク・コミュニティの中では、相手の名前も肩書きもわからないケースもありますが、それでも意味のある書き込みをする人は尊敬されるでしょう。
つまりネットの世界では、参加者はおのおの平等で、肩書きは通じません。「オレは部長だからオレの言うことを聞け」と威張って書き込んでも、笑われるだけです。自分から積極的に情報をしないと、他の参加者に自分がいることすら認めしてもらえない。みんなが「情報」を持ち寄って成立しているコミュニティなのです。
ネットは時間と場所を越えたコミュニケーションを可能にしますから、ビジネス上のすごい武器になります。これを使いこなせれば、情報を効率的に集められますし、自分の考えをたくさんの相手に安いコストで伝えられます。だからマネージャーは、ネットでうまく立ち回る能力がぜひ必要になります。それができる人は、ネットをきらっている人にくらべてよい成績を残すことができるはずです。そして、ネットを通してうまく対人関係をつくれる人は、自然に新日本人的なコミュニケーション能力を身につけるはずなのです。パソコンをコミュニケーション・ツールとして使えば、それまで眠っていたネットワーク能力をよみがえらせ、鍛え直せるはずなのです。
また、インターネット上で調べものをしながらモノを書くときには、自然にみんなの知恵にアクセスしているわけですから、そこから公益やマーケットという考え方への理解が進むはずです。なぜ多くの個人が、一文の得にもならないのにサイトを開設して貴重な情報を公開しているのでしょうか。それは価値ある情報は共有すべきだからなのです。