【己を知り仕事を知り顧客を知れば、百戦危うからず】
・・・とは、「孫子」の有名なフレーズのパクリですが、これはまったく現代にも通用します。お客さんのことを知らなければ、商売になりません。
なぜ旧日本人には顧客が見えないのでしょうか。理由は3つあります。ひとつは、「会社から追い出されさえしなければ大丈夫だ。会社は最後まで自分を守ってくれる」と思っていること。だからどうしてもお客さんより同僚や自社の都合を優先してしまいがちになること。そして「他人はみんな自分と同じような考え方をする」という前提に立ってものを考えているからです。
そうしたまちがった思い込みを捨てて、「相手の本当のニーズを考えて商品を作ろう」と必死で考えなければ、利益は生み出せないはずです。
【解答は与えられるものではない、自分で探すべきもの】
価値を創造するビジネスマンになるためのポイントは、「自立的な発想、自発的な行動」ができるかどうかです。新日本人的に自立するべきなのです。
なにごとに対しても批判的に考えて、「これって何かおかしいんじゃない?」「ひょっとして、こっちの方法の方がいいかもしれない」と従来と発想を変えて、勇気を持ってトライするべきです。その瞬間にアイデアが生まれ、過去のビジネスを乗り越えているはずです。
解答は誰からも与えられません、自分で探すべきものなのです。
【本質を求め続けること】
新しいアイデアを求めていくと、顧客のためには、あるいは富を産むためには何が大切なことか、反対に何に意味がないかということがだんだんわかってくるはずです。それはとりもなおさず、自分自身の価値観をつくっていることになります。それが優れた価値観であれば、みんなに伝えて共有するべきでしょう。ジャーナリズム(あるいは言論の自由)というのは、そのために存在するものです。
常に妥協せずに、一番意味のあるものを追い求め続けること、本質を求め続ける態度、価値観を他人と交換して磨き続ける姿勢が必要です。一生勉強に終わりはないということです。勉強をあきらめた人は、その時点でビジネスマンとして終わってしまっているのです。