STEP1 万国の新日本人よ団結せよ■
闘いはロジスティックスにかかっている。仲間を集め知恵を絞れ。
新日本人ビジネスマンが社内で生き残るためには、旧日本人と闘う以外にありません。闘いはロジスティックス(兵站)で行うものですから、陣地造りは大切です。直接衝突は派手に見えますが、実は本筋ではありません。その前にまず準備をしっかり整えましょう。
自分が新日本人であることを自覚せよ
最初にやらなければならないのは、「自分自身が新日本人である」としっかり自覚することです。
まだほとんどのビジネスマンは、そうした自覚を持っていないと思います。己を知ることは大切です。新日本人はまずなによりも精神的に自立していなければならないということは何度も触れてきました。
自立した上で、会社を取り巻く利害関係者(ステイクホルダー)である顧客や取引先や株主の利益を守り拡大していくのが自分たちの使命であることを再確認しましょう。顧客の利益を守らなければ、プロではないのです。旧日本人は自己中心的なので、「自分さえよければ他人はどうでもいい」と思っています。彼らはただ自分たちが長い間会社にいるというだけで自分たちに正当性があると勝手に思い込んでいますが、ステイクホルダーの利益を考えない彼らに正当性はカケラもないのです。だから新日本人は自信を持つべきです。旧日本人のような意識では厳しいビジネスに勝つことは到底できないのですから。
それから新日本人であるならば、仕事で追求するべき価値目標として、合理性、社会性、市場性を常に考えるようにしてください。「これらを尊重すれば、最終的には利益が得られる」という確信がなければなりません。旧日本人のように会社に依存していれば、このような点について心を砕く必要はないでしょう。しかし自立した個人として価値をつくりながら生み出しながら生きていくためには、この3つの価値に反することをやるわけにはいかないのです。
不合理な決定や、商業倫理に反する下請けいじめ、カルテルなどの競争制限、顧客をだますといったことをやっていたら最終的には自分たちがその報いを受けることになります。旧日本人はこうした点に極めて無頓着です。