STEP2 殺るか殺られるかしかない
大義名分は新日本人側にある。論理と政治力で相手を打ち負かせ。
闘争から逃げるな
ここまで来れば、「会社の癌が誰のどのような姿勢にあるのか」がはっきりしていると思います。必要な仕事をせずにのさばっている旧日本人に、やるべきことをやらせるように仕向けなければ全員が野垂れ死にです。彼らを打ち倒さなければなりません。さてどうするべきでしょうか。
ことここに至っても、心やさしいみなさんの中には、「いくら旧日本人でも同じ社員なのだから話せばわかってくれるのではないか。社内の秩序を乱すのは将来的によくない。なんとか穏やかに旧日本人と共存できないだろうか」と思われている方も少なくないでしょう。しかしそれはあまりに甘い態度です。旧日本人のなんたるかをまだよくご理解いただいてないとしか言いようがありません。
旧日本人は徹底的に拡張主義的な性格を持っています。つまり自分の仲間であれば妥協もしますが、自分が呑み込めない相手には徹底的に敵対して、あくまでも自分の地位を守り通そうとするのです。そうやって彼らは自分たちのピラミッドを高く大きくしていくという習性を持っているのです。ですから彼らを説得して新日本人的な合理性重視やパートナーシップの発想を理解してもらい、新たなスタンダードとして採用してもらうというのはほとんど不可能だと考えてまちがいないでしょう。
ヒトラーの飛躍を許したミュンヘン会談と同じで、旧日本人に対して融和政策は通用しないのです。だから、「自分は闘争的な性格ではない」と思っていても、「心を鬼にして彼らと闘う以外にはない」と覚悟を決めてください。あるいは、闘争から逃げて会社の外に活路を求めるのもいいかもしれません。しかし新日本人的組織に入らなければ、必ずまた同じような同じ旧日本人との確執を経験することになるのです。旧日本人との闘争は、われわれの世代に課せられた重いテーマなのかもしれません。
会社が直面する状況と、自分たちがオルグした仲間の数や勢力、解決策の立案といった要素を考えながら、闘いを仕掛けるタイミングを見計らってください。何か困難なビジネス上の判断の必要が出てきたときがチャンスかもしれません。あるいはそうした判断を旧日本人側に迫る状況になるように新日本人側から仕掛けてもよいでしょう。