STEP3 社内改革を素早く実行せよ
儲かる社内体制をつくり上げる中核勢力として
ことがうまくいって旧日本人との闘争に勝利を収めたアナタ。勝利の美酒に酔いしれている時間はありません。一刻も早く、あらかじめ立案しておいた社内改革案を実行に移す必要があります。
改革案は、各企業の置かれている環境や社内の資源、組織風土によってまったくさまざまなパターンがあることでしょう。「このアイデアは現状を打破するブレイクスルーになるはずだ」という固い信念があるからこそ、つらくて陰湿な旧日本人との闘いにねばり強く望み、敵に打ち勝つことができたわけですから新日本人としてはそれを実行に移したくてうずうずしていることでしょう。
あなたに権限が与えられたら、あるいは改革が実行できる環境が整ったら、一刻も早く改革を断行するべきです。ただしその改革案は、その場限りのものであってはなりません。恒久的にだれが運用しても利益を上げ続けられるようなものでなければならないでしょう。そして一人の人間の暴走を許さず相互に監視し続けるチェック機能が組み込まれていなければなりません。一人の人間に権限を集中すると必ず腐敗が起こります。権力とはそういう魔力を持っているのです。
それと大切なことは、システムを変更するだけでは仏つくって魂入れず、画竜点睛を欠くというものです。どんなに優れたシステムでも、それを運用する人間に悪意があれば骨抜きにしてしまうことはそんなにむつかしいことではありません。実際に現在の日本でも三権分立のチェック機能や企業を監視する会計制度があったとしても、旧日本人たちはそれらを見事に無力化して、自分たちのパラダイスをつくり、他人の労働の成果を食べ尽くしてしまったわけですから。
したがって新しいシステムを運用する社員たちの意識をすべて、新日本人型の発想をするように入れ替える必要があります。社内風土をきっぱりと新日本人的な風土に入れ替えてしまうべきです。すくなくとも旧日本人的な発言を封じてしまわなければ、また元の木阿弥です。マネジメントは専門能力であり、共同体論理のみにしたがって判断を行う旧日本人はマネージャー層以上には居場所はないはずなのです。旧日本人型権力者の復活の余地を完全に塞いでしまいましょう。これで初めて、マーケットでのライバル企業との競争に専念することができるというものです。
これらの旧日本人に対する闘いのプロセスは、もっといろいろなバリエーションがあることと思います。しかし共通する部分は旧日本人を無力化して、新日本人が新しく儲かる社内体制をつくり上げる中核勢力になるということなのです。