なぜタックス・イーターが
野放しになっているのか
インタビュアー 飯坂彰啓
運営者 平等とは何なのかというと、天皇の前における平等なんですよね。その天皇に対する平等性意識が、なぜか「ピラミッドの秩序を維持を絶対視する平等意識」に転化しているというのが不思議なところなのですが。このピラミッドは平等と不平等が混然一体となっていて、かつ基本的には「お前ら安い給料で身を粉にして働け」というのがベースになっています。
飯坂 だけど、日本人の給料というのはドル換算にするとめちゃくちゃ高いですよね。それはどうしてかというと、公共料金が高かったり、輸入品が高かったり、規制があって高いものを買わされていたり、税金が高かったりするからですが、そういう高い部分は不労所得としてだれかのポケットの中に入ってしまっているわけです。だから、そういうタックス・イーターの不労所得を取り戻せば、暮らしは楽になるのではないかと思うのですが。
運営者 それが大前研一のロジックだったんですよ。それはその通りなので、タックス・イーターは排除するべきです。
飯坂 だって簡単にはできないじゃないですか。
運営者 それはなぜかというと結局、食い物にされている人たちが、タックス・イーターですら自分たちの仲間として受け入れてしまい、現状を変化させるのを嫌うという日本人のゆがんだ平等意識によるのだと思いますね。
飯坂 タックス・イーターとタックス・ペイヤーの区別すらできてないんですね。
運営者 あくまで平等ですから。自分と他人を区別しないのと同じように、他人と他人も区別しちゃいけないんです。
飯坂 タックス・イーターのくせに、「私も納税者ですから」なんて胸を張って言ってる人いますからね。企業でも人事とか企画とかのコストセンターの方が威張っている。
運営者 銀行がそうですよね。それで「改革は必要だ」なんて言ってるんですから。「じゃあ、お前がいなくなれ」という話ですよ。
それから、多少賢いタックス・イーターは黙ってますよね、当然。それで、バカな奴だけがのこのこ出てきて、「私たちそんな改革やられたら困るんですけれど」と言ってるわけです。そりゃあ、困るでしょうよ。