小学生に英語、パソコン、金銭教育は不要 藤原正彦先生論文「国家の堕落」を読む
読書仲間 飯坂彰啓
運営者 さらに続けて経済同友会が靖国神社以外の新しい追悼施設を建立せよという提言を出したことについて非難しています。だけど、日本は一応憲法で言論の自由が保証されているので靖国神社について何かを提言するのは経済同友会であろうと私であろうと2ちゃんねらーであろうと、自由にできるんですよ。
しかしですね、品格のある国家においては、提言などというものはけしからんのですよ、おそらくね。
飯坂 「経団連や経済同友会などは独自に口を出すことまでする」と藤原先生が論難しているのは、そういうことは言っちゃだめってことなんですね。分をわきまえろと。日本の美風に合わないと。
運営者 もちろんですよ。人治主義の社会では、目上の者の意に染まないことは、目下の者は言ってはならないんです。つまり「たかが経済」の連中なんだから、「たかが経済」以外のことは言うなということなんでしょう。
飯坂 おこがましいと、100年早いと。
運営者 烏滸の沙汰であるということです。えー、藤原先生がそう言ってるんだったらそう言うことなんですよ、きっと(笑)。
次に「小学生に英語、パソコン、金銭教育は不要」と書いてあるでしょ。
飯坂 「私にとってとりわけ我慢ならぬのが教育に対する口出しである」と怒ってるね。
運営者 先生は大変お怒りなんです。先生がいるお茶の水大は東京女子師範ですからね、伝統と思い入れがあるんでしょう。
そしてこう書かれています、「教育は文部科学省の専権事項である」。先生のおっしゃりたいことは、ここに集約されていますよ。どうやら先生は文部省の審議会にお入りになりたいのかな、それとも学術会議かな、21世紀COEに選ばれたいのかな?
つまり文部官僚のなすがままにしておくのが、最も正しい教育というか・・・。
飯坂 国柄を守るということになるんでしょうなあ。
これについてもやっぱりキヤノンの御手洗さんとか日本郵船の草刈さんとか実名を挙げて非難してますね。これは奥ゆかしくない態度ではないでしょうか?
運営者 先生のおっしゃる品格で言うと、これはOKなんじゃないですか、よくわかんないけど先生がおっしゃってるんですから。
飯坂 なるほど。
運営者 そしていかに英語教育が不要であるかを示す動かぬ証拠としてこう書かれています。
「世界でもっとも英語の上手なイギリスの経済は戦後ずっと、世界でもっとも英語の下手な日本の経済とは比べものにならない程度のものであった。英語と経済に関係はない、たとえあるとしても無視しうるほどわずか、という動かぬ証拠である」(爆)。
飯坂 動かぬ証拠・・・。