「小学校へのパソコン教育導入」は業界が言い出したことだ 藤原正彦先生論文「国家の堕落」を読む
読書仲間 飯坂彰啓
運営者 さらに藤原先生は、パソコンも英語と同様やる必要ないとおっしゃっています。「小学校でパソコン教育を始めると、業界にとって大きな市場となる。しかも数年に一度は更新するから尚更である。そのような視点からおそらく言い出されたのだろう」。
飯坂 これは痛いねえ(笑)。
運営者 経団連の会長にキヤノン社長、経済同友会の代表幹事にリコー社長が就く時代ですからね。そういう経済人たちの腹のうちを藤原先生は見事に見透かしているわけですよ。恐るべき慧眼と申せましょう。
飯坂 デジタルデバイドが進んでも一向に構わないわけですか。
運営者 だってパソコンなんて、国柄と関係ないもん。
飯坂 デジタルデバイドも格差なんだけれど。
運営者 いえいえ、格差はあってはならないんですよ。だけどパソコンは格差のうちに入らないんじゃないんですか。たぶん大型テレビは持っていない人がいるとよくないけれど、パソコンは持っていない人がいても構わないのでしょう。
飯坂 不合理であっても、情緒豊かに暮らせればよいと。「パソコンなんかいらん」ということですな。
運営者 「パソコンなんか情緒を破壊するだけだ」とおっしゃってるんだと思うんです。
「小学校や中学校でパソコンなどと戯れていたら、日本からパソコンを作る人間やソフトを作る人間がいなくなる。このような人間を育てるには、算数や数学を一生懸命に学ばせ、論理的思考を鍛えておかねばならない。パソコンを使いこなすだけなら高校からでも、大学からでも、いや社会人になってからでも遅くないのである」
もう何を言っているのかさっぱりわからないなあ。パソコンを教えると論理的思考が必ず欠けてけてしまうということが、一対一対応的に言えるのかな?
飯坂 つまり小中学校からパソコンに触れていて、ちゃんとした数学者になった奴はいないと言っているわけだ。まあいいや。
運営者 かなりなげやりになってきましたね。
飯坂 だって、そんなことあるわけないじゃないか。そもそもさあ、数学こそパソコンより難しいんじゃないの。四則演算はみんなができないと生活に困るかもしれないけど、その上の数学って無駄だと思ってる人がすごく多いでしょう。
運営者 それはだって、僕は三角測量なんかやるわけじゃないし、三笠に乗ってバルチック艦隊に大砲をぶっ放すための弾道計算はしないわけでね。三角関数や微積は、実生活には使えませんから。
飯坂 とは言うものの、たとえば鳥が飛んでいくのを目で追っていくというのは、まさに微分的な行動だったりするんだけれど。
運営者 そんなの動物だって自然にやってますよ、鷹は微積はできないけど、飛んでいる鳥は捕まえられますよ。
飯坂 獲物が飛んでいく位置を予測するのは積分で予測しなくてもちゃんとその位置に飛んでいくし。
運営者 というか、ここまで破綻の多い文書を書いていて、論理性もへったくれもないじゃないかと思いませんか(爆)。
飯坂 次に行きましょう(笑)。